住まいの正しい情報をお伝えする住宅コンサルタント。加賀です♪

今回はハウスメーカーではなく、「工務店」で家を任せる際のチェックポイントを
プロの目線から解説していきます。
これを押さえれば

とお考えの方でも出来る限り失敗しない工務店選びが出来るので必見です!
目次
1.工務店を選ぶときの4つのポイント
僕としては、しっかりとしたハウスメーカーで60〜100年以上の
家の寿命を持たせることができる会社を選んで欲しいですが、
予算がどうしても難しい方もいらっしゃると思うので、
今回は【父が宮大工】で本物の良い現場を知っている僕から
失敗しない工務店のチェックポイントをお伝えします♪
↓押さえておきたいポイント
①工務店の社長がどの畑出身か(理念があるか)
【営業】【設計士】【現場監督】
②実際の建築現場の綺麗さ
③担当との相性
④耐震性 気密断熱性の最低レベル
以上が最低押さえておきたい4つのポイントです。
他にもありますが、多過ぎるとややこしくなってしまいますので
工務店選びの導入としてはコレを押さえれば良いと思います。
では、一つづつポイントを解説していきます。
2. 工務店の社長がどの畑出身か(理念があるか)
【設計士出身】【営業出身】【現場監督出身】
実は工務店さんは社長によって特色が色濃く分かれていきます。
主に社長がどの畑出身かで家に対する考えが変わります。
【設計士出身の社長】
設計出身の社長は、「デザイン」に力を入れているところが多いです。
設計で会社を興す事が出来る力を持っているので、
デザインや設計力で差別化を図ります。
大体の設計者は経営数字や営業成績に重きを置く方は少なく、
図面を描くのが大好きです。建築をひとつの作品だと考えています。
設計出身の社長はそんな設計者の中で会社を興しているので、
ただの設計者ではないです。
結構な曲者が多いです。
イメージとしては、「結婚できない男」の阿部寛さんが役で演じてた
桑野さんと言えばわかりやすいですかね??
設計に対して理念を持っているので、この理念があなたとの要望と合致すれば
外観も間取りも納得のいくものになりやすいでしょう!
ただし、デザインを優先する場合が多いので、
性能面を気にする場合は相性が悪い時もあります。
【営業出身の社長】
営業出身の社長は実は2タイプに分かれます!
①新築リフォーム系営業
②不動産系営業
↑これ、全然性質が違います。
①新築リフォーム系営業
新築リフォーム系営業は営業力強化に力を入れていて、
会社をブランディングをする事がうまいです。
これは安定した受注が見込める可能性が高くなるので、
長期的にみて会社が急に潰れたりしない可能性が上がります。
潰れない体質をつくることで、アフターフォローに関わってきますね!
ただし、営業成績を優先することで、性能やデザイン力が
追いつかない工務店さんも見受けられるので、
ここは性能のチェックポイントも押さえるべきです。
②不動産系営業
↑これは僕が1番苦手なタイプで個人的には選びません。笑
不動産業界で成功してきた人なので、クセがすごい場合が多い印象です。
ただし、造成や宅地分譲など土地にはめっぽう強いので、
価格が抑えられた土地を人が住める場所にする力があります!
ただし、土地のプロであって建物のプロとは言い難いので
デザイン面、性能面のチェックはしっかり行いましょう!!
【現場監督出身の社長】
現場出身の社長は、現場監督もしくは職人の立場から会社を興した人です。
僕個人としては1番好きで馴染みがあります。笑
現場監督出身社長の特徴は現場の性能や納まりを重視する傾向にあるので
1番あなたの立場に立った工務店になる可能性が高いです。
純粋にしっかりとした家を造ることに力を入れている社長さんが多いです。
現場出身ですので家については安心感があります。
ただし、社長という立場で考えると家が売れないと会社は存続できないので、
現場に強いだけでは足りません。
アフターフォローなど潰れてしまっては期待できないので、
贅沢を言うと現場出身でありながらも
設計もしっかり出来るような工務店が優良工務店と言えるでしょう!
また、各工務店に共通来てますが建物やお客様に対して【理念】があるかもチェックしてみて下さい。
従業員人数がそれなりの場合、ベクトルがどこを向いているのか確認ができます。また、理念がないと流れなりに仕事をする可能性があるので結構重要です。
3.実際の建築現場は綺麗か
大工さんの言葉に「綺麗な現場は良い家を造る」と言われています。
実際、打ち合わせで設計したものに対して作るのはその工務店の【大工さん】です。
また、現場監督なんてどの工務店もハウスメーカーも
週に1回来るようなペースなので、
現場の大工さんの質が品質確保の鍵になります。
汚い現場は、おがくずが散乱していたり、
資材で足の踏み場がなかったりと人目見て
あれ?大丈夫??と言いたくなるほどの現場もあります。
↑僕の家の近所の現場です
(濡れてますし、ごみ落ちてますし、養生しっかりできてないです。。)
この家は建売ですが、建てた後は綺麗なガルバリウム鋼板外壁の家になっているので現場を知らないと怖いですよね、、
汚い現場(管理が甘い現場)は最悪の場合、壁の中にゴミを入れられても
壁が完成すると壁の中に何が入っているかわからないので
本当に現場の衛生管理、資材管理は大事です。
おがくずやゴミが建築現場にあると、虫(シロアリなど)に撒き餌を
している状態になりますし、労災のリスクも上がります。
気になる工務店があったら現場を教えてもらって見学しにいくべきです。
そこは一生に一回の買い物なので労を惜しまず足を運んでください!
本当に汚い現場は、ダメな家を作ります。
4.工務店の担当とあなたの相性
実際契約が決まると、工務店の担当、設計士、
インテリアコーディネーター(いれば)との打ち合わせになります。
いくら工務店の考えがあなたとの建築計画と合っていたとしても
基本的に打ち合わせが契約後2ヶ月前後かけて行われるため、
担当との相性が悪いとストレスばかりになってしまい
言いたい要望が言えなくなるケースがあります。
まずは対話などで、あなたの意見を汲み取ってくれる
スタンスか見極めることが重要です。
5.耐震性 気密断熱性の最低レベルを確保しよう
これは、他の記事でもお伝えしていますがかなり重要なポイントです。
まず、耐震性に関しては最低レベルでも「耐震等級3」を確保しましょう。
(本来であれば本震後の2回目の震災への考慮がまだ甘いレベルのためすごく安心とは言えませんが
熊本の震災の時に等級3であった建物は倒壊しなかった実例もあります。)
ここでの注意は「耐震等級3相当」の”相当”ではダメです!!
可能な限り「住宅性能評価制度」を利用して、
住宅性能評価書に耐震等級3と記載されるように設計してもらいましょう。
住宅評価制度を利用することで、万が一工務店との紛争になった場合、
第三者が仲裁に入ってくれることも出来るので新築を建てた後にメリットも生まれます。
また、住まい給付金の申請に住宅性能評価書があれば申請が簡単に行えます♪
そして気密断熱性に関しては数字を覚えて下さい。
断熱性のUA値に関しては、0.6以下を最低目標として下さい。
気密性のC値に関しては1.0以下を最低目標としてください。
特にC値の場合は「引き渡し直前の気密測定」までやらないことが
ほとんどですで気密性は約束されていません。
C値「1」を目指してくれる工務店であれば、
実質次世代省エネ基準の東北基準2以下は
クリアできると思うのでかなり大事です!
6.工務店の選び方まとめ
ハウスメーカーとは違い、工務店は会社自体の安全性や現場管理など
あなた自身がチェックしなければならないポイントが多いと思います。
本来、昔から工務店を使うユーザーは、
「知り合いの大工さんがいるから」
「昔、実家を建ててもらったから」
などの紹介で選ばれる形がほとんどです。
今はインターネットが普及して地域の情報や工務店の情報も取得しやすい時代になったため
選択肢の一つに工務店が成り立ちますが、今回のチェックポイントを
必ず役立てて頂いて家族を守る大事な家を建てて下さいね!
ではまた〜^ ^
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